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ウズベキスタン建築の読み方:マドラサ、霊廟、ミナレット、ハナカ、イーワーン
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この記事で紹介している場所: サマルカンド · ブハラ · ヒヴァ

ウズベキスタン建築の読み方:マドラサ、霊廟、ミナレット、ハナカ、イーワーン

のの門の下でガイドが立ち止まり、上を指さします。ピシュターク、隅のギリフ、モザイク、ミナレットに組み込まれたクーフィー体の文字。10分後には語学レッスン1週間分より多くの新しい言葉を聞いたのに、建物はまだ「きれいな青い壁」のままです。

読み解くのに必要な言葉は、ほんの十数語です。私たちはタシケントに住み、毎週サマルカンド、ブハラ、ヒヴァをお客様とご一緒しています。ここにまとめたのは、私たちのガイドが使う言葉です。建物の各部分を何と呼ぶか、何のためにあったか、ウズベキスタンのどこでいちばんよく見られるか。各建造物にはこのサイトにそれぞれのガイドがあるので、ここでは歴史を繰り返さず、リンクでご案内します。

5種類の建物と、それぞれの役割

サマルカンド、レギスタン広場を囲む3つのマドラサ
サマルカンド、レギスタン広場を囲む3つのマドラサ

訪れる歴史的建造物のほとんどは、この5種類のどれかです。目の前の建物がどれかわかれば、間取りも見えてきます。

  • マドラサ:学院です。中庭のまわりに学生の部屋、講堂、礼拝室があります。レギスタンのは1417–1420年の建築で、81×56メートル、2層の学生房と4本のミナレットを備えています。
  • 霊廟:墓所で、ふつうは墓の上にドームのかかった一室があります。見学できる最古のものはブハラのサーマーン朝廟で、9世紀から10世紀への変わり目のもの。最も壮麗なのは、サマルカンドにあるの墓、グーリ・アミール廟です。
  • ミナレット:礼拝への呼びかけが行われた塔です。ブハラのカラーン・ミナレットは1127年の建築で高さ46.5メートル、物見の塔や灯台の役目も果たしました。
  • ハナカ:スーフィーの修道場で、集会と礼拝のためのドームの広間に、修行者や旅人のための部屋が付いています。ブハラでは、1619–1620年ののハナカがリャビ・ハウズの西側に建っています。
  • モスク:街区の小さなモスクから、町じゅうの人が集まった金曜モスクまで。ティムールはビビ・ハニムの中庭に10,000人が入れるようにと考えました。

これらの建物の多くは今も使われています。ブハラのでは1946年から再び学生が学び、カラーン・モスクと・モスクでは金曜礼拝が行われています。ほかのマドラサでは、学生房が今は職人の工房や店、博物館になっています。

ピシュターク:それ自体がファサードになる門

サマルカンド、レギスタンのウルグ・ベク・マドラサのピシュターク
サマルカンド、レギスタンのウルグ・ベク・マドラサのピシュターク

大きな建物でまず目に入るのはピシュタークです。ファサードから突き出た門を指すペルシア語で、深いアーチ形のくぼみを背の高い長方形の枠が囲み、本当の扉はその奥に小さく付いています。建物の看板であり、職人たちは最高のタイルと銘文をここに注ぎました。署名を残した人もいます。の門のモザイクには、建てたイスファハーンのムハンマド・イブン・マフムードの名が記されています。

この発想がどこまで推し進められたかは、2つの数字でわかります。の門の高さは35メートル。シャフリサブズにあるティムールの白い宮殿、アク・サライの門はアーチの幅が22.5メートルで、中央アジアで最も大きなスパンでした。崩れた2本の塔は今も約38メートルの高さで立っています。

私たちのアドバイス:レギスタンでは広場の中央に立ち、ピシュタークを見比べてみてください。シェルドルは向かいのウルグ・ベク・マドラサの2世紀後に、それと対になるように建てられましたが、その頃には地面が約2メートル高くなっていたため、写しのほうがずんぐりした姿になりました。

イーワーンとアイヴァン:開いた広間と木の柱廊

ヒヴァ、タシュ・ハウリ宮殿のアイヴァンの彫刻木柱と彩色天井
ヒヴァ、タシュ・ハウリ宮殿のアイヴァンの彫刻木柱と彩色天井

イーワーンは、三方を壁に囲まれ一方が開いたヴォールト天井の広間で、半分屋外の部屋です。中庭の各辺の中央にひとつずつ置くと四イーワーン形式になり、中央アジアとイランのマドラサやモスクで広く使われました。ピシュタークの奥の深いくぼみもイーワーンです。

ブハラとヒヴァでは、同じ言葉アイヴァンが、彩色された平らな天井を彫刻の木柱で支えた柱廊も指します。日陰をつくり、風を通します。いちばん有名なのは1917年に加えられたブハラのボロ・ハウズ・モスクのアイヴァンで、高さ12メートルの20本の柱に、鍾乳石のような彫刻の柱頭がのっています。ヒヴァでは、アッラクリ・ハンが1830年代に建てた宮殿のハーレムが背の高いアイヴァンに面しています。ハンの4人の妻にひとつずつ、いちばん大きなものはハン自身のためのものです。

同じ木工の技が、ヒヴァのでは広間全体を満たしています。平らな屋根を212本の彫刻木柱が支え、現在の姿に再建されたのは1788年です。どこにあるかはイチャン・カラのガイドでご案内しています。

フジュラ、中庭、ミフラーブ:マドラサのしくみ

サマルカンド、レギスタンのマドラサの中庭を囲む2層のフジュラ(学生房)
サマルカンド、レギスタンのマドラサの中庭を囲む2層のフジュラ(学生房)

マドラサのピシュタークをくぐると中庭に出ます。周囲には1層か2層に小さなアーチ形の扉が並び、それぞれの扉の奥がフジュラ、学生が暮らし学んだ小部屋です。この配置がいちばんよくわかるのはレギスタンのマドラサで、1階の部屋の多くが今は職人の工房やみやげ物の店になっているので、中に入ってみることができます。

礼拝室では、メッカの方角を向いた壁にミフラーブがあります。礼拝の方向を示すくぼみです。建物の中でも最も精緻に装飾された場所であることが多く、1514年のブハラのカラーン・モスクのモザイクのミフラーブには、書家バヤズィド・アル=プロニの署名があります。

現役のモスクでは、礼拝堂はそこで祈る人々のものです。入ってよい時間をガイドに確認し、礼拝中の人は撮影しないでください。

グンバズ:二重ドームと畝のあるドーム

深い青空を背にしたグーリ・アミール廟の畝のあるドーム、サマルカンド
深い青空を背にしたグーリ・アミール廟の畝のあるドーム、サマルカンド

グンバズは単にドームのこと。シャフリサブズのコク・グンバズ・モスクは「青いドーム」という意味です。初期の形はに見られます。レンガの立方体の上に幅広く低いドームがのり、四隅に小さなドームが付いています。

ティムールの職人たちは、ドームを遠くからでも見えるようにしたいと考え、二重にしました。内側には部屋に見合った低いヴォールト、外側にはずっと高いもう一枚の殻が高いドラムの上に立ち、主にトルコ石色のタイルで覆われ、畝が付くこともあります。では外側のドームが約40メートルに達し、内側のミフラーブ上のヴォールトは30メートルです。

じっくり見るならグーリ・アミール廟のドームです。直径約15メートル、高さ12.5メートル、64本の深い畝があり、ドラムの上でわずかにふくらんでいます。ドラムには高さ数メートルの文字で「永遠は神のもの」という銘文がめぐっています。

レンガ、テラコッタ、マジョリカ、カシン:壁は何でできているか

サマルカンド、シャーヒ・ズィンダ、シャーディ・ムルク・アカ廟の門を飾る彫刻施釉テラコッタ
サマルカンド、シャーヒ・ズィンダ、シャーディ・ムルク・アカ廟の門を飾る彫刻施釉テラコッタ Jean-Pierre Dalbéra / Wikimedia Commons · CC BY 2.0

どのタイルの下にも焼成レンガがあり、何世紀ものあいだ、レンガそのものが装飾でもありました。サーマーン朝廟では小さなレンガが網代、市松、ロゼットの文様に深さを変えて積まれ、日の光とともに壁の表情が変わります。では、レンガ装飾の帯のどれひとつとして同じ文様を繰り返していません。

やがて色が加わります。次の言葉はシャーヒ・ズィンダで耳にするもので、一本の参道にすべてがそろっています。

  • 彫刻テラコッタ:粘土板に文様を深く彫り、釉をかけて焼いたもので、光と影が仕事の半分をします。1372年のシャーディ・ムルク・アカ廟のファサードが最高の例です。
  • マジョリカ:絵付けを施した施釉タイルです。シャーディ・ムルク・アカ廟の内部はほぼ全面が深い青地のマジョリカです。
  • モザイク:単色の釉をかけたタイルを小さく切り、パズルのように組み合わせたもの。1405年のトゥマン・アカ廟の門がその例です。
  • バンナーイー:施釉レンガと素焼きのレンガを並べて積み、文様や言葉そのものを壁に組み込む技法です。
  • カシン:技法ではなく素材で、英語ではストーンペーストと呼ばれます。主に砕いた石英に少量のガラスフリットと粘土を加えた白い陶胎です。1301年のペルシアの論考には、石英10に対してフリット1、粘土1という配合が記されています。中国の磁器のような白い素地を得るために考案され、その上の色は鮮やかに発色します。

タイルは美しさのためだけにあったのではありません。背後のレンガを暑さ、霜、雨、砂ぼこりから守っていました。ヒヴァのカルタ・ミナル(1852–1855年)はこの考えを突き詰めたもので、全面を施釉タイルで覆った唯一のミナレットです。

ギリフ、クーフィー体、ガンチ:文様と文字を読む

シャフリサブズ、アク・サライの門塔を飾る施釉レンガのモザイク
シャフリサブズ、アク・サライの門塔を飾る施釉レンガのモザイク Jean Housen / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0

ギリフはペルシア語で「結び目」。まっすぐな帯が組み合わさって星形や多角形をつくる幾何学文様です。ウズベキスタンで最も古い例のひとつは、ナヴォイからブハラへ向かう道沿いにある1078年ののキャラバンサライの門にあります。ティムール朝の時代には流れるような植物の唐草が壁面の多くを占めるようになりましたが、ギリフはその後も長く中央アジアの建物で使われ続けました。

クーフィー体は最も古いアラビア書道の書体で、イラクの町クーファにちなんで名づけられました。角ばっていて、まっすぐで、横に伸びる書体です。その角型は建築家のためのもので、レンガやタイルが画素の役割を果たします。アク・サライの門塔の下に立つと、青いレンガの格子に言葉がまるごと組み込まれているのが見え、その多くはクルアーンの言葉です。カラーン・ミナレットには、それを建てた君主の名を記したクーフィー体の帯があります。

ガンチは土地の彫刻用の漆喰で、石膏に粘土やレスを混ぜ、まだ柔らかいうちにレースのような深い彫りのパネルに仕上げます。テルメズでは、アル=ハキム・アッ=テルメズィ廟の内部が11世紀末までに彫刻ガンチで覆われました。ブハラ郊外にある首長の夏の宮殿の白の間では、名匠シリン・ムラドフが鏡の上に彫刻ガンチを重ね、同じ文様を二度と繰り返しませんでした。ブハラ周辺の日帰り旅行をご覧ください。

それぞれの言葉をどこで見るか、どう見るか

ひとつの言葉にひとつの場所。いちばんよく見られる場所へご案内します。

言葉見られる場所私たちのガイド
ピシュタークレギスタンのウルグ・ベク・マドラサ、レギスタン、アク・サライ
イーワーンとアイヴァンブハラのボロ・ハウズ、ヒヴァのタシュ・ハウリサーマーン朝廟とボロ・ハウズ
フジュラレギスタンの3つのマドラサレギスタン
グンバズサマルカンドのグーリ・アミール廟グーリ・アミール廟
文様レンガサーマーン朝廟、カラーン・ミナレットポイ・カラーン
テラコッタ、マジョリカ、モザイクサマルカンドのシャーヒ・ズィンダ
バンナーイーとクーフィー体シャフリサブズ、アク・サライの門塔サマルカンドからシャフリサブズへ
タイル張りのミナレットヒヴァのカルタ・ミナルとイスラーム・ホジャ
木の柱ヒヴァのジュマ・モスクイチャン・カラ
ガンチブハラのシトライ・マヒ・ホサブハラ周辺の日帰り旅行
  • 光:朝に訪れましょう。低い日差しがレンガやテラコッタの凹凸を際立たせ、タイルもまぶしくならずに色を保ちます。門の高い位置にある銘文には、スマートフォンのズームや小さな双眼鏡が役立ちます。
  • 服装:霊廟やモスクでは肩と膝を覆い、女性はスカーフを。詳しくはウズベキスタンの服装をご覧ください。
  • 日数:10の言葉すべてを見るにはサマルカンド、ブハラ、ヒヴァを回る必要があり、約1週間です。7日間で巡るウズベキスタンがそのルートです。シャフリサブズはサマルカンドから日帰りできます。
  • ガイドと一緒に:プライベートツアー「タイルと名匠たち」では、10日間かけてサーマーン朝のレンガからヒヴァのタイル張りのミナレットまで、これらの建物を読み解きます。すでに旅の途中なら、ガイド付きサマルカンド散策ツアーやヒヴァのプライベートガイドをご予約ください。

目にする建物の多くを誰が、なぜ建てたのかは、ティムール朝とその遺産を見られる場所のガイドでご紹介しています。

まとめ

  • 5つの種類:マドラサ、霊廟、ミナレット、ハナカ、モスク。
  • ピシュタークは門、イーワーンは開いた広間、フジュラは学生房、ミフラーブはメッカの方角を示すくぼみ、グンバズはドーム。
  • ティムール朝のドームは二重:内側は低いヴォールト、外側は高いタイル張りの殻。
  • まずレンガ、次に彫刻テラコッタ、マジョリカ、モザイク、バンナーイー。カシンは白い陶胎。
  • ギリフは幾何学、クーフィー体は角ばった書体、ガンチは彫刻漆喰。朝に訪れて、上を見上げましょう。
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