
ウズベキスタンで買うもの:スザニ、イカット、陶器、ナイフ、手仕事の見分け方
スザニを買う前に、裏返してみてください。手刺繍の裏には、不ぞろいな針目や結び目、花から花へ渡された糸が見えます。機械刺繍は整った繰り返しの格子を残し、プリントの模造品の裏にはほとんど何もありません。ウズベキスタンのバザールでは、手仕事と量産品が同じ店先に並んで掛かっていることがよくあります。
私たちは一年中、お客様をこうしたバザールや工房にご案内しています。持ち帰る価値のあるもの、その産地、手仕事の見分け方、そして絨毯について税関に何を聞かれるかをまとめました。
スザニ:花嫁の嫁入り道具の刺繍
名前はペルシャ語の「針」に由来します。スザニは、花嫁が嫁入り道具として用意し、婚礼の日に贈った大きな刺繍布です。ブハラ、ヌラタ、サマルカンド、シャフリサブズ、タシケントにはそれぞれの様式があるので、よい売り手なら産地を教えてくれます。
裏を見てください。手仕事なら針目の長さや糸の張りがまちまちで、図案の下描きの線が残っていることもあります。クッションカバーのような小さめの手刺繍は、本物の針仕事を手頃な値段で手に入れるいちばん簡単な方法です。上質な仕事がどんなものかをつかむには、買い物の前にタシケントの応用美術博物館へ。7,000点を超える民芸品を所蔵しています。
イカットのシルク:マルギランのアトラスとアドラス

イカットは織る前に糸に模様を染めるため、輪郭が柔らかくにじみます。織機から生まれる布は2種類。純絹のハン・アトラスと、絹と綿が半々で、より安く洗いやすいアドラスです。どちらの故郷もフェルガナ盆地のマルギラン。アトラスとアドラスを守り続けてきたマルギラン工芸開発センターは、2017年からユネスコの「グッド・セーフガーディング・プラクティス」に登録されています。
1972年から操業するヨドゴルリク工場では、繭が布になるまでを見学でき、布はメートル単位で買えます。糸を染めているので、本物のイカットは表裏どちらにも模様が出ます。プリントなら裏は色が薄いはずです。盆地の回り方はフェルガナ盆地ガイドをどうぞ。
陶器:リシタンとギジュドゥヴァン

フェルガナ盆地のリシタンでは、地元の赤土と、鉱物顔料と植物の灰から作る青緑のイシコール釉を使います。配合は各家の秘密です。リシタン風の鉢はバザール向けに量産もされているので、手仕事がほしいなら工房で、ろくろの前に座る職人から買いましょう。職人は器の底に自分の印を入れることがよくあります。
ブハラから約40kmのギジュドゥヴァンには独自の流派があります。ナルズッラエフ家はここで6代続く陶芸一家で、アブドゥッロ・ナルズッラエフは1992年に自分の工房に陶芸博物館を開きました。文様は幾何学文と植物文で、緑と青が中心です。皿は工房でしっかり梱包してもらい、機内持ち込み手荷物で運びましょう。
ブハラの金刺繍
アミールの時代、金刺繍は宮廷の芸術でした。高い人工の丘の上に建つ、ブハラ歴代の支配者の城塞兼居城。街で最も古い建造物です。 詳しく見る →内の工房が絹ビロードの長衣に金糸で刺繍を施し、ほぼすべてが宮廷に納められていました。1960年、この技はブハラ金刺繍工場にまとめられます。アミール自身の品は、夏の宮殿ブハラ最後のアミールたちの夏の離宮。19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパと中央アジアの様式を取り混ぜて建てられました。の博物館で見られます(ブハラ1・2・3日プランを参照)。今は旧市街で金刺繍の帽子やバッグ、小さなパネルが買えます。
ナイフとはさみ:チュストとブハラ

フェルガナ盆地ナマンガン州チュストのピチャクは、ウズベキスタン屈指の伝統ナイフとされています。まっすぐで幅広の刃に、角や骨、鹿角の柄。刃にはチュストの刻印が打たれます。町の古い鍛冶職人の地区は、今もスザンガロンと呼ばれています。
ブハラでは、テルパク・フルション交易ドームでナイフ、宝飾品、楽器が売られ、その隣にはナイフを鍛える様子を見られる鍛冶工房があります。ブハラの鍛冶職人が作る鳥の形のはさみを探してみてください。開くと、くちばしが2枚の刃になります。6代目の鍛冶職人シャフキッディン・カマロフは、市内で鍛冶博物館を営んでいます。刃物はすべて預け入れ荷物へ。
コニギルの紙

サマルカンドから13kmのサマルカンド近郊の村。小川のほとりで今も動く水車小屋で、桑の樹皮から昔ながらの方法で紙が手作りされています。村にあるメロス工房では、桑の樹皮から手で紙を漉いています。この製法は19世紀までに途絶えていましたが、1990年代にムフタロフ兄弟が復活させました。漂白しないので紙はほんのり黄色く、古い写本の修復にも使われます。売店ではノートや絵はがき、細密画を販売していて、どれもスーツケースに入る軽さです。私たちのサマルカンド・プランの3日目に組み込めます。
絨毯

ヒヴァのイチャン・カラでは、工房に入ってシルク絨毯を織る様子を見られます。染料は天然のもの。ザクロの皮、クルミの殻、アカネの根、インディゴです。1枚の絨毯に何か月もかかることがあります。ブハラでは、トキ・サラフォンとティム・アブドゥッラー・ハンのドームの下で絨毯が売られています。
絨毯を確かめるときは裏返しましょう。手結びの絨毯なら、裏にも模様が一つひとつの結び目の列として表れ、少し不ぞろいです。フリンジは、織るときに張った経糸の端そのもの。硬い格子、貼り付けた裏地、あとから縫い付けたフリンジは機械織りのしるしです。
税関:絨毯、スザニ、骨董品
境目は50年です。50年以上前に作られた品は文化財とみなされ、原則として国外に持ち出せません。それより新しくても芸術的価値のある品には、文化省の輸出証明書が必要な場合があり、鑑定には最長10日かかります。過去50年以内に作られた機械織りの絨毯、刺繍、スザニには証明書は不要で、現代の手作りの民芸品も不要です。
絨毯やスザニを買ったら、必ず領収書をもらいましょう。売り手が「アンティーク」と言うなら、支払いの前に証明書を求めてください。ルールの詳細はウズベキスタンの滞在登録と税関にまとめています。
スパイス、ドライフルーツ、ナッツ

いちばん手軽なおみやげは、タシケントのチョルスーやサマルカンドのシヨブで買えます。干しアンズ、レーズン、アーモンド、ピスタチオ、スパイス、そして塩味の干しヨーグルトの玉クルト。買う前に味見を。食品をスーツケースに入れる前に、自国のルールを確認しましょう。たとえばオーストラリアでは、ドライフルーツ、ナッツ、スパイス、木製品を入国カードで申告する必要があり、申告したもののうち低リスクのものは検査後に返されます。
どこで買い、どう値段交渉するか

できるだけ産地で買いましょう。リシタンとギジュドゥヴァンの工房、マルギランの織機、メロス工房、ブハラのドーム、ヒヴァの工房。チョルスーやシヨブのようなバザールは、食品、スパイス、普段使いの陶器に向いています。
バザールやドームの下では、値段交渉も取引のうちです。値段を聞き、笑顔で少し低めに言って、間を取りましょう。買うつもりがないなら交渉を始めないこと。値段が決まれば取引成立です。スムは小額紙幣で用意を。端末があればカードは使えますが、バザールの屋台では現金です。カード、現金、チップをご覧ください。職人がウズベク語しか話さない場所では特に、ガイドが思った以上に役立ちます。ウズベキスタンのプライベートガイドもどうぞ。
工芸が旅の目的なら、私たちのフェルガナ盆地 工芸ツアーで4日間かけてリシタン、マルギラン、コーカンド、アンディジャンを巡り、リシタンでは職人と陶芸体験をします。工芸の歴史はウズベキスタンの伝統工芸で。
まとめ
- 裏返す:スザニや絨毯の裏を見れば、手仕事かどうかがわかります。
- イカットのシルクはマルギラン、陶器はリシタンとギジュドゥヴァン、ナイフはチュスト、紙はコニギル、金刺繍はブハラ。
- できるだけ工房で買い、スパイスやドライフルーツ、普段使いの品はバザールで。
- 値段交渉はバザールとドームの下で、スムの現金を使い、買うつもりのときだけ。
- 50年以上前の品は国外に出せません。領収書を保管し、「アンティーク」は支払い前に証明書を確認しましょう。
© 写真
- Yodgorlik silk factory, Margilan — Peretz Partensky from San Francisco, USA / Wikimedia Commons · CC BY 2.0



