
この記事で紹介している場所: タシケント
お茶とチャイハナ:ウズベキスタンのお茶の飲み方
ウズベキスタンの食卓では、最初の一杯のお茶が客に届くことはありません。主人はそれを注ぎ、ポットに戻し、それをさらに二回繰り返して、ようやくあなたのために一杯注ぎます。それも半分だけ。その一つひとつの動作に意味があり、それを知れば、一杯のポットのお茶が、座っている食卓について多くを語ってくれます。
これは、ここでのお茶の飲み方についての私たちのガイドです。どんなお茶か、どう注ぐか、お茶を飲む場所であるチャイハナ(茶店)。タプチャンと呼ばれる広い木製の縁台で、緑茶やプロフ、おしゃべりを楽しみます。、そして一緒に何を頼むか。地方ごとに何を食べるかは都市別のウズベキスタン料理で、どのポットにも添えられるパンについてはウズベクのパンでご紹介しています。
緑茶と紅茶:コク・チョイとタシケントのお茶
緑茶、コク・チョイは国民的な飲み物です。家でも、チャイハナでも、毎食の締めくくりにも、ほとんどどこでも注がれるのはこのお茶です。例外は首都で、タシケントでは紅茶、コラ・チョイを注ぐ人がほとんどです。
お茶はポットで出され、取っ手のない小さな茶碗ご存じですか? 国民的な飲み物は緑茶。でもタシケントは紅茶派 緑茶(コク・チョイ)はウズベキスタン中で一日じゅう飲まれ、客には必ず出されます。ミルクも砂糖も入れず、ピヨラという小さな茶碗で。例外はタシケントで、ここでは紅茶(コラ・チョイ)を注ぐ人が多数派です。 詳しく見る →が添えられ、ふつうは砂糖なしです。海外では多くのウズベク料理店が「タシケント茶」を出しています。紅茶と緑茶のブレンドに砂糖、レモン、ときにミントを加えたものですが、タシケントではお茶に何も加えずに飲みます。甘さは茶碗の中ではなく、食卓に並ぶものから来るのです。
カイタリシュ:ポットに三回戻す
最初の一杯を出す前に、注ぐ人はピヨラを満たしてはポットに戻すことを三回繰り返します。これがカイタリシュで、ウズベク語の「戻す」に由来し、単にカイタルと呼ばれることもあります。こうするとお茶がしっかり出て、香りが開きます。四回目に注いだお茶だけが、きれいな茶碗に入れられて客に出されます。
儀式に使った茶碗は、お茶で温まったまま注ぐ人の手元に残ります。レストランでは、まさにこのために、給仕が客の人数より一つ多く茶碗を持ってくることがよくあります。
茶碗が半分しか満たされない理由
茶碗のお茶が少ないほど、歓迎されているしるしです。少なめに注げばお茶は熱いまま保たれ、茶碗も持ちやすく、主人は何度も何度も注ぎ足すことができます。その一回一回が、ささやかな心づかいのしるしです。縁までなみなみと注がれた茶碗はその逆で、「敬意のないお茶」と呼ばれます。
ですから、ピヨラが三分の一ほどで戻ってきても驚かないでください。けちだと受け取らないでください。女主人が胸に手を当てて茶碗を差し出すことがあります。特別な敬意のしるしです。右手で受け取り、ご自身の胸に手を当てるのが、いちばん簡単な「ありがとう」の伝え方です。
誰がお茶を注ぐのか
お茶を注ぐのは主人か女主人です。あなたの役目は、茶碗を受け取り、注ぎ足してもらうこと。チャイハナの席では、招待してくれた人が主人役を務めます。訪問はお茶で始まりお茶で終わり、予定より長くなりがちなので、その晩には詰まった予定を入れないでください。
食事の締めくくりもお茶です。お祝いの食卓は、どこでも同じように終わります。果物、ナッツ、ハルヴァ、そしてもう一杯のポットのお茶。パンから玄関で脱ぐ靴まで、そのほかの食卓のマナーはエチケットガイドをご覧ください。
ウズベキスタンのチャイハナ:近所の人が集まる場所

チャイハナ、ウズベク語でチョイホナは、ここではどんなカフェよりも古い存在です。中国と地中海を結んだ隊商路のネットワーク。サマルカンド、ブハラ、ヒヴァはその中継地として栄えました。の時代、商人や旅人が休み、食事をし、情報を交わす場所でした。旧市街の地区であるマハッラでは、コミュニティの中心になりました。お茶を飲み、商談をし、最新のニュースを聞く場所であり、今も家族の大きな行事が開かれる場所です。
伝統的なチャイハナは、暑さを避けられる日陰に建っています。椅子の代わりにあるのがタプチャン。絨毯とクッションを敷いた低い木の台で、真ん中に低いテーブルが置かれています。上がる前に靴を脱ぎ、あぐらをかくかクッションにもたれて座り、テーブルの中央の料理をみんなで分け合います。ここはウズベキスタンの食がもっとも日常的な姿を見せる場所でもあり、都市のチャイハナは家族連れ、友人同士、旅行者など、誰もが集う場所です。
お茶と一緒に何を頼むか

ここでは誰も「空っぽの」お茶を飲みません。お茶にはナヴァト(結晶させた砂糖)、ナッツ、ドライフルーツ、お菓子が添えられます。バザールでは、糸に結晶させたナヴァトを探してみてください。地元の人はそれをそのままお茶に入れます。ハルヴァもおすすめで、どちらもよいお土産になります。
チャイハナでは、お茶は食事と一緒に楽しみます。二人ならこんな注文がおすすめです。丸いノンを一枚、シュルパなどのスープ、タンディルで焼いたサムサ、ラグマン、あるいは昼なら、カザン(大鍋)で米をにんじん、玉ねぎ、肉と一緒に炊き上げる料理。ウズベキスタンのお祝いの席には欠かせず、地方ごとに作り方が異なります。そして緑茶をポットで。チョイホナ・オシ、つまりチャイハナのプロフは日常のプロフで、ふつうはデヴズィラ米と綿実油で作ります。その日にプロフを作る近くのチャイハナはどこか、ガイドかホテルに聞いてみてください。詳しくはウズベキスタンのプロフのガイドで。
各都市のチャイハナ
- タシケント。ポットには紅茶、昼はチャイハナのプロフ。それに合わせる朝のパンは、チョルスー・バザールのタンディルから焼きたてで届きます。
- サマルカンド。今も手漉きで紙を作る工房のあるコニギル村には、水車と川辺のチャイハナがあり、二日間タイル装飾を見て回ったあとにひと息つくのにぴったりです。
- ブハラ。ラビハウズの池を囲むチャイハナは水辺にテーブルを並べ、この町の「清らかなプロフ」オシ・ソフィを出します。夜にはイスラムの学院。壮麗な正門の奥に中庭があり、その周りに学生の居室と教室が並びます。旧市街では、今は博物館や工房として使われているものも多くあります。の灯りが池に映ります。
お茶のしきたりを本来の形で、つまりチャイハナではなく家庭の食卓で体験したいなら、ブハラの地元家庭での夕食とヒヴァでの夕食を手配します。食を軸にした旅をまるごと楽しむなら、私たちのグルメツアーTaste of the Roadに、お茶とハルヴァで締めくくるラビハウズのほとりでの夕食が含まれています。
まとめ
- 緑茶コク・チョイはどこでも注がれます。タシケントでは紅茶コラ・チョイを飲む人がほとんどです。茶碗に砂糖は入れず、お菓子、ナヴァト、ドライフルーツを添えます。
- 最初の三回はポットに戻します。これがカイタリシュで、四回目だけが客のためのものです。
- 半分だけの茶碗は敬意のしるしです。主人に注ぎ足してもらい、右手で受け取りましょう。
- チャイハナでは靴を脱いでタプチャンに座り、すべてを分け合います。昼にはノン、シュルパ、サムサ、ラグマンかプロフ、そして緑茶をポットで頼みましょう。



